「職場改善Q&A:3人と一緒に考えてみよう」を開催しました
「聴覚障害者のためのキャリアサポートセンター」では、2024年12月22日 日曜日、「職場改善Q&A:3人と一緒に考えてみよう」をオンラインで開催しました。
当企画は聴覚障害者との協働に関する課題や悩みなどについて考えることを目的とし、聴覚障害当事者の稲淳子氏、日下部隆則氏、前田浩氏をお招きし、参加者から事前に寄せられた職場に関連した質問や悩みに対して回答いただきました。当日は聴覚障害のある社会人と聴者、計12名が参加しました。
参加者からは、職場環境、仕事の進め方、聞こえるひと・聞こえないひとの協働、職場でのコミュニケーション、電話業務や付随する業務、合理的配慮などに関する質問が寄せられました。
回答ではゲストの先生方から、職場での信頼関係の構築や聴覚障害者と聴者の相互コミュニケーションの重要性、聴覚障害者の職場での悩みやストレスの相談先、聴覚障害者のコミュニケーション・説明スキルの必要性などに関してお話がありました。
また、終盤には参加者に応援メッセージとして、稲氏から自分自身を大切にしてほしいこと、前田氏から人を信頼し信頼される人間になってほしいことをお伝えいただき、日下部氏からは、他のお二人の言葉への共感に加えて作詞家 阿久悠さんの「書を読め解せ 文を書け 人の目を見て 言葉語れよ」の言葉をご紹介いただきました。
参加者からは以下の感想が寄せられました。
- 具体的な事例と共に3名のスピーカーの方からリアルなお話をお聞きすることができました。
- 人生の先輩である経験豊富な講師の皆さまから、たくさんのお言葉をいただくことができました。自分を好きになり、人も尊重できること。得意なことやそうでないことも理解しあえる信頼関係を築き、お互いが歩み寄れること。聴者である私自身もそうありたいと思いましたし、障がいの有無を超えて、互いに尊重しあえる意識が職場に根付くことを、次なる目標にしたいと思いました。
- 3人の先生たちの話を聞いて共感できるものが大きかったのでもっと対話したかったなと思いました。
ゲストの先生方の聴覚障害当事者からの視点・経験と深い知見に基づいた質問回答は参加者から多くの共感が得られ、聴覚障害者と聴者が共に働くための理解が深まる企画となりました。
今後も新たなイベントや講座の実施が決まりましたら、筑波技術大学ホームページや「聴覚障害者のためのキャリアサポートセンター」ホームページ等にてアナウンスいたします。
※画像は終了時に撮影した記念写真です。一部ぼかし処理をしています。